転写昇華プリント

その他

皆さん「転写昇華プリント」という技術をご存じでしょうか?

転写昇華プリント」とはポリエステル生地にプリントする技術になります。

ここでは「転写昇華プリント」とは?メリット/デメリット、私が実際に導入した方法をお伝えします。

ここで一つ、私が取得した技術は「人形用品設計・製造 工房 みら太」様にご教授いただきました。

改めましてみら太様、ありがとうございます。

それでは本題に入ります。

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●「転写昇華プリント」とは?

・昇華転写プリントとは、専用の「昇華転写インク」でプリントされた専用の「転写紙」を

ポリエステル生地(混紡80%~100%)に重ね、熱と圧力を加えて染色する方法です。

熱を加えると、インクが気化するとともにポリエステルの分子の結合がゆるみ

この隙間に昇華転写インクが定着されることで生地に色が定着します。

詳しく知りたい方は↓↓↓↓(電脳ザウルス様)

昇華転写印刷(昇華プリント)の仕組みと作成できるオリジナルグッズとは【初心者必見】
昇華転写プリントについてのページです。ユニフォームやTシャツなどのプリントに使われている昇華転写プリントの印刷の仕組み・必要な生地や素材をわかりやすく説明し、弊社おすすめのプリンターを紹介します。自作商品の作成や販売を考えている方は必見です...

メリット/デメリットは?

メリット

・発色が鮮やかで、フルカラーのデザインの再現率が高い。

・グラデーションや細かい柄など、繊細な色の変化にも対応できる。

・生地を染めるため、自然な仕上がりになる。

・版を必要としない無版印刷のため、製版作業が不要でスピード感

 のある製造が可能。

・無版印刷なので、色数が増えてもコストアップを気にせず印刷

 できる。

・ポリエステルであれば薄手のオーガンジーから厚手のキャンバス

 まで、ニット素材や混紡生地など、対応する生地の種類が豊富。

・1枚から小ロットで作成可能。

・作業が簡単。

・導入コストが安い。

・加熱によりインクを気化させて生地を染色する技法の為、生地の

 上にインクが乗った感じがなく、生地がそのまま染まる感じの

 風合いになりる。

デメリット

・熱を使ってインクを定着させるため熱に弱い。アイロンや乾

 燥機などの熱を加えるとインクが再気化して色落ちや色移り

 をする可能性があります。また外干しなどで紫外線に長時間

 当てると、プリント部分の色が薄くなる可能性もあります。

・濃い色の生地では印刷しにくいので基本白生地に印刷します。

・衣類の場合はポリエステル素材(混紡80%~100%)の生地に

 しか印刷できません。

・プリンターはCMYKの組み合わせで色を作りますが、自然界の

 すべての色を表現できるわけではありません。蛍光色やラメ

 などの金属調、その他特殊な色は、一般的な生地用のプリ

 ンターでは表現が困難です。またモニターの色も個体によっ

 て差が出てしまうことがあるため、イメージと違った仕上がり

 になる可能性もあります。

・大量生産には向いていない。

以上になります。

何か熱に関係があるみたいですね。

実際に私が使用しての感想ですが、洗濯等では色落ちも色移りも特にありません。

ただし、乾燥機や洗濯後のアイロンをかけたことが無いのでそこは分かりません。

しかしこのページを見に来ている方はおそらくドール衣装、コスプレ衣装を製作している方が

メインになると思うのでそこまで心配しなくても良いと思います。

●実際の運用にあたって

購入当時にそろえた物の一覧と価格になります。

※詳しく知りたい方は最後にある「みら太な日々」ブログをご参照ください。

①プリンター・・・¥9,513

②専用インク・・・¥6,398

③専用用紙(100枚入り)・・・¥1,465

④ヒートプレス機・・・¥28,5600

⑤クッキングシート(50m)・・・¥2,500

⑥空カートリッジ・・・¥2,500

計:¥47,552 

になります。5万以下って感じですね!

ただし注意事項として、市販のプリンターに転写昇華用インクを使用する為たまに印刷エラーが

発生します。大体はカートリッジの再装着等で解決できますが。元々この方法はプリンターの

「改造」となるため各メーカーの修理対象外とまります。そのため壊れたからと言ってメーカーへの

問い合わせや修理依はできなくなります。使用する際は各自自己責任でお願いいたします。

●実際の運用方法

①データ作成

印刷したいデータを作成し、最後に”反転”させます。

いいですか”反転”ですよ!!!

※今回は D!CE 様より描いて頂いたうちの子のFAを参考に印刷を行っていきます。

②印刷

印刷時は元のデータよりも色味が淡い感じに仕上がりますが問題ありません。

熱をかけるときちんと発色します!

③プレス機セット

プレス機にセットします。

その時熱でインクが蒸発し飛び散る可能性があるのでクッキングシートを表面保護の為に

一番下と上に敷き、印刷物と布を挟みます。

温度と時間はそれぞれ200℃/60秒で設定しています。

温度と時間は印刷する布の種類(薄さ)によりTRYを行い見極めています。

設定次第ではこのように薄い生地への転写も可能です。

④完成

プレスし時間が来たらプレスを上げて完成になります。

プレス後はすぐに動かしても良いですが普通にアツアツなのでヤケドに注意です。

ここで最初の①データ作成で反転させていないと完成品が逆になって出来上がってしまします。

以上が「転写昇華プリント」の大まかな説明になります。

最後に、参考にさせて頂きました「みら太な日々_ドール部」の記事もどうぞご覧ください。

それではまた。

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